2023.07.18
新卒で大手企業に入社しないと、将来転職をするときに不利になりますか?
「エントリーした大手企業が全滅してしまったので、中小企業も視野に入れはじめています。
でも、一社目が中小企業だと、将来転職することになったときに不利になるのではと不安です。
選択肢を増やしたいなら、もう一年就活してでも大手企業を目指すべきでしょうか。」
中崎 アドバイザー
「大手から中小には転職しやすいけど、逆は難しい。だから新卒では大手に入っておいた方がよい。」
一般的にこう言われることが多い理由は、「大手企業出身というと信頼が得られやすいから」です。
大手企業の新卒採用の内定倍率は、数百倍~数千倍。
「大手企業出身」はこの難関を潜り抜けているため、それだけで「優秀なのではないか」と期待してもらいやすいのです。
そのため、転職活動時の書類選考でも、優先的に選考してもらえる可能性があります。
でも、必ずしも「大手に入ればその後どこでも働ける」というわけではありませんので、注意してください。
転職活動は「即戦力」を採用するので、面接では「仕事でどんなスキルを得てきたか」を詳しく確認されます。
しかし、大手企業では、組織が縦割りで仕事が細分化されがち。
そのため、一部の専門的な仕事の経験しかなく、即戦力とみなされないケースがあるのです。
また、従業員が多い企業ほど、昇格・昇進が遅くなるもの。
同期と比較して伸び悩んでいた人の場合、「年齢に対してスキルが物足りない」と思われてしまうこともあります。
そうなると、いくら会社の名前で信頼されたとしても、面接で評価されません。
大手企業に入ったとしても、ネームバリューに安住することなく「個人」として成果を出さなければ意味がないのです。
一方で、中小企業は大手企業よりも早く仕事を任されたり、一人で幅広い仕事を経験できたりする可能性があります。
こういった人が即戦力として評価され、中小企業から大手企業に転職する例も少なくありません。
結局、将来の選択肢を増やすには、「必要とされるスキル」を自分が身に付けられるかどうか次第。
そのため、「どの規模の会社に入れば安心」ということではなく、自分が「どのような環境なら成果を出せるのか」を考えて場所を選ぶことをお勧めします。
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