2.具体的な仕事とそこで働いている自分をイメージする

応募企業を選定したら、それぞれ具体的な仕事内容をイメージしてみてください。営業職であれば、「誰に、何を、どのように売るのか」を説明できるでしょうか。

例えば、文系の方がメーカーを志望業界に定めて、いくつかピックアップした企業の中から、自分の好きなお菓子の製造元である製菓メーカーA社について調べてみることにします。A社のホームページを見てみると、これまで何気なく食べていた商品は、健康に配慮しながらおいしさを追求して改良されてきた歴史があり、この商品をお客様におすすめしたい!というA社への応募意向は高まるばかりです。まず、ここまでが企業研究です。

続いて、A社の採用情報をチェックしてみましょう。応募要項を確認すると、「営業職」と「研究職」の募集があることが分かります。「研究職」は理系学部出身者のみの募集のため、文系の方が応募できるのは「営業職」のみです(この段階で、宣伝やマーケティングの仕事をしたいと考えていた方は、ファーストキャリアが営業職であってもA社に応募するかどうか考える必要があります)。

さて、ここで製菓メーカーの営業の仕事は、「誰に、何を、どのように売るのか」を理解する必要があります。この場合、商材は先ほど調べた自社の商品です。「誰に、どのように売るのか」を公開されている情報から確認していきます。例えば、ホームページに掲載されている先輩社員のインタビュー記事から得られる 情報はたくさんあります。何名かの先輩社員のインタビューを読んでみると、商品を販売するお客様は小売店で、得意先を定期的に訪問し、商品を卸すことが主な仕事内容だと分かるでしょう。

製菓メーカーの営業の仕事は、消費者に直接お菓子を売ることだと思っていた方がいるとすれば、「誰に、どのように売るのか」を誤って認識していたことになります。ホームページの採用情報が充実していない企業の場合は、同業他社の事例を参考にしたり、会社説明会に参加したりして理解を深めましょう。

さて、ここまでイメージできたら、もっと具体的に1日の仕事の流れについて調べます。

このようなスケジュールはあくまでも一例ですが、1日に6社の得意先に足を運んでいる、移動手段は営業車である等の情報を得ることができます。ここで改めて募集要項をチェックしてみると、必要資格として「普通自動車運転免許」と記載があることに気付きます。既に普通自動車運転免許を取得しているか、取得していない場合は卒業までに取得して仕事で車の運転をすることができるか考えてみましょう。

もし、運転が得意でないのであれば、それを克服できる可能性はあるのか、検討が必要になります。「やりたいこと」と「できること」に生じる乖離は、その仕事内容をよく理解して、はじめて分かるものです。具体的な仕事とそこで働いている自分を想像し、その仕事をすることで自分自身が活躍できるかどうか考えてみることが大切です。

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