教育学と人事職、自分なりの工夫が、人や組織に大きな影響を与えられるという共通の部分に魅力を感じ、日々研鑽しています。李慧明さん(2015年4月入社)高麗大学校国語教育学科(韓国)
勤務先
アステラス製薬株式会社
(製薬)
職種
人事職
大学まで韓国で過ごし、留学を経て日本へ。
「人事職」を強く希望し入社
社会人生活を人事職担当としてスタートさせ1年が経ちました。新卒から人事職に就くのはあまり例がないという話を学生の時から知っていたので、エントリーした企業では面接の時から、1年目から人事職に就きたいという希望を強く伝えていました。今では、憧れていた人事の仕事に携わることができて充実しています。
また、入社前では想定していなかった労務管理のような業務についても、理解を深められるように日々勉強を続けています。大学では、もともと教員になるため国語教育学科に進学し、文法、文学、教授法などを学びました。
「人に影響を与えられることを魅力に感じ、
組織論の学習を深める
大学では、幅広く教育学を学ぶ過程で、自分の力で人や組織を変えられることに強く興味がわきました。さらに学習を深めたいと感じ、教育学で有名であるフィンランドの大学に交換留学に行くことを決めました。
留学先では、人材マネジメントや組織文化といった授業を受けましたが、中でも印象的だったのは、教授や学生と議論したケーススタディです。議論する前までは、企業の人事担当の役割や仕事について、知識を十分には持っていませんでした。ですが、実在の企業事例をもとに、人事の在り方を検討し学べば学ぶほど、自分にとって答えが見えにくい人事の面白さにはまっていきました。この経験が、自分の進路をあらためて考えるきっかけにもなりました。
留学先で実感したダイバーシティ、
今ではそれを推進する担当に
留学経験での気付きは、ダイバーシティ(多様性)の重要さです。いろいろな国から来た留学生たちは、私が知らないことをすでに知っていたり、私とは違うものの見方や考え方をしていたりすることを初めて知り、とても刺激を受けました。
現在の仕事でもダイバーシティの重要さを実感しています。会社として社員のダイバーシティ化を進めていますが、私の担当業務のひとつが従業員の国籍多様化を進めることであり、日本国籍ではない方の採用をメインで担当しています。例えば、採用説明会の企画は、国ごとに異なる内容のものをすべて自分自身で考えているのですが、用意した内容がうまく伝わるととてもうれしいです。人事担当として、入社希望者や社員にどのようにキャリアビジョンを描いてもらうかをイメージしながら研修プランなどを考えるのも喜びのひとつです。
大学生のうちから、社会や職種について
知識を深めることが大事
私自身は進路の方向性が定まっていたこともあり、この仕事に携わる前から人事に関する勉強も多少行っていました。しかし、実際に仕事をしてみるとイメージしていたこととは異なる様々な気づきがあります。私は想定していなかった部分についても興味があったので違和感なく取り組めていますが、もし職種や業界研究が浅いまま入社してしまうと、仕事が自分に合わないと感じてしまうこともあるかもしれません。そうしたことを少しでも減らせるように、早いうちからキャリアデザインについて考え、準備を進めていくことが大切だと思います。
また、大学時代は時間があるようで、あっという間に過ぎていくものです。私が時間の大切さについて印象に残っている言葉が『Time flies, but you are the pilot』です。時間は平等に過ぎていきます。でもどのように使うか、どのように過ごすかはあなた次第です。気になること、やりたいことがあれば一所懸命に取り組み、自分自身のキャリアに生かしていくのがよいと思います。